ふるさと納税の「自己負担2,000円」の仕組み|具体的な方法も紹介

公開:2021/06/15更新:2022/05/19

「自己負担2,000円ってなに?」
「どうしたら一番お得にふるさと納税できる?」

任意の自治体へ寄付し、各地域独自の商品を返礼品として受けることのできる「ふるさと納税」は、様々な方から人気を集めています。

2015年から控除額が従来の2倍に跳ね上がったり、手続きが一部簡易化したりと、ふるさと納税は近年ますます身近なものとなりました。

ふるさと納税を上手に活用するのに意識すべきポイントのひとつが、自己負担金2,000円の存在です。

ここでは、ふるさと納税の自己負担金2,000円の具体的な仕組みや、手続きの基本的な手順について紹介します。

記事の目次

複数ふるさと納税しても、自治体・返礼品の数によらず一律自己負担は2,000円

ふるさと納税をすると、寄付した金額に関わらず2,000円は自己負担となります。

この自己負担となる2,000円の寄付は、1年に1回のみ生じます。

複数の自治体にふるさと納税を行ったり、同一の自治体から複数の返礼品を受け取ったりしていても、2,000円以上が差し引かれることはありません。

たとえば控除限度額50,000円の人がふるさと納税を活用した場合、以下のどの方法でも差し引かれるのは2,000円までで、残りの寄付金額分が住民税から控除されます。

  • パターン1:A市に30,000円、B町に5,000円の寄付を行った
  • パターン2:B町で返礼品Dがもらえる25,000円分を2回寄付した
  • パターン3:A市とB町に2,0000円ずつ、C市に10,000円を寄付した

1点、ふるさと納税をして控除される金額には限度額(控除限度額)があることだけは覚えておきましょう。控除限度額については記事後半の「STEP1. まずは自分の控除限度額を調べる」で解説します。

そもそも「自己負担2,000円」とはどういう意味?

自己負担2,000円とは、寄付者が実質的に負担する金額のことです。

「実質的」というのは、最終的に負担する金額が2,000円に抑えられるという意味で、最初から出費を2,000円に抑えられるわけではありません。

  • ふるさと納税で寄付した分は控除される
  • 返礼品の代金が寄付金額から差し引かれることはない
  • 寄付金額から自己負担金2,000円が必ず差し引かれる

最初に寄付として支払った分から2,000円を差し引いた金額が控除され、返礼品は無料で得られるため、実質的には2,000円しか支払っていないことになります。

ふるさと納税における「自己負担2,000円」とは、このように実質的な出費のみを指したものです。

なぜ自己負担金2,000円?毎回払うの?ふるさと納税の仕組み

ふるさと納税とは、簡単にいうと「税金を前払いする」という仕組みです。節税や減税にはならないので、その点は注意が必要です。

ふるさと納税で自己負担の2,000円以上の寄付を行った場合、所得税や住民税から一定金額の控除を受けることができます。

まずここでは「自己負担2,000円」の仕組みと、ふるさと納税の簡単な流れについて説明していきます。

「自己負担2,000円」の具体的な仕組み

ふるさと納税における「自己負担2,000円」とは、最終的に寄付金額から差し引かれる金額のことです。

控除は自己負担2,000円を除く寄付した全額が所得税と住民税に適用されるため、納税している人の名義で行う必要があります。

自己負担2,000円は、ふるさと納税の回数や金額に応じて増減することはありません。具体的な仕組みや特徴は、以下のとおりです。

【ふるさと納税の自己負担2,000円とは?】

  • 控除限度額のうち実際に寄付した金額から差し引かれる
  • 返礼品の内容は影響しない
  • 納税者の所得や年齢も影響しない
  • 控除限度額を超えた分とは別の自己負担となる

控除限度額が50,000円の人が10,000円のみ寄付した場合も、50,000円いっぱい寄付した場合と同じく自己負担金は2,000円です。手数料などが別途生じることもなく、返礼品の内容や金額で左右されることもありません。

また、控除限度額は家族構成などによって異なりますが、自己負担金に関しては何の影響もないため、すべての人が一律2,000円の自己負担となります。

ふるさと納税の流れ

流れ

ではふるさと納税をする際の簡単な流れをみていきましょう。

たとえば30,000円のふるさと納税を行うときは、先に専用サイトなどで申し込み、30,000円を支払います。

自治体に寄付されたお金はその年の所得税と翌年の住民税から控除されるため、将来的に支払う税金をふるさと納税で先に支払った状態とも言えます。

ふるさと納税を寄付するときに返礼品ありのコースを選択した場合、後日自治体から返礼品が届きますが、寄付金から代金が差し引かれることはありません。

ただし、税金の控除もしくは還付を受けるための手続きを忘れると、寄付した30,000円全額が単純な寄付金として処理されます。

確定申告、またはワンストップ特例制度の手続きを行うことで、ふるさと納税の寄付分(控除分)が反映される仕組みです。

このとき、寄付した30,000円全額が控除されるのではなく、2,000円が自己負担分として差し引かれます。

自己負担額が2,000円を超えることはある?

注意点は、自己負担の2,000円は、控除限度額を超えた分も自己負担額に影響しないことです。

たとえば50,000円を限度額とする人が、60,000円のふるさと納税を行った場合、控除限度額を超えた10,000円分は純粋な寄付金として自治体で処理されます。

仮に10,000円(自己負担分の2,000円を超える金額)を余分に寄付していたとしても、控除額から差し引かれる金額は別途2,000円です。

超えた分によって節税などのメリットが生じるわけではないため、最小限の自己負担に抑えたい人は、控除限度額を超えない額を寄付しましょう。

自己負担金2,000円でふるさと納税を行う方法

自己負担金を2,000円に抑えてふるさと納税を活用するためには、事前準備と所定の手続きが重要です。

きちんと手続きをしないと、高額の寄付を行っても税金の控除は受けられません。

【ふるさと納税の方法】

2000円

ここからは、自己負担金2,000円を超えることなく、ふるさと納税を行うためのコツを基本的な手順とともに紹介します。

STEP1. まずは自分の控除限度額を調べる

ふるさと納税を行ううえで第一に必要となる情報が、自分の控除限度額です。

控除限度額は個人ごとに異なっており、おもに以下の要素を参考に、ある程度の金額を調べることができます。

  • 家族構成(既婚者か未婚か、子どもはいるか)
  • 既婚者の場合は共働きか
  • 給与所得者かその他か(個人事業主など)
  • 給与以外の所得はあるか
  • 年間所得はいくら程度か

ふるさと納税をサポートしているサイトの中には、控除限度額を大まかに調べることのできるシミュレーションページを設けているところもあります。本サイト(ふるセレ)でも簡単に控除限度額を計算できるシミュレーションツールを用意しているので、活用してみてください。

年間所得や家族構成によっては控除限度額自体が0円で、ふるさと納税で控除を受けられない場合や、1万円台の場合もあり、金額の幅は大きな差があります。

上記の控除限度額を変動させる要素のほか、計算に影響するポイントはさまざまです。

たとえば株や投資信託による所得は、特定口座内で源泉徴収するよう設定しているかどうかで限度額計算に含まれる場合もあるため、注意しましょう。

控除上限額の計算ツールは、あくまで簡易的なシミュレーションを提供している場合が多いため、算出された金額は目安程度に考えてください。

とはいえ、必要事項を入力するのみで控除限度額の目安を知ることができるため、「ある程度の目安が分かれば良い」という方は活用してはいかがでしょうか。

STEP2. 返礼品を選び支払いをする

自分の控除限度額が分かったら、次は返礼品選びです。返礼品は以下の3通りの選び方ができます。

  • 寄付したい自治体が出している返礼品から選ぶ
  • 返礼品重視で自治体を選ぶ
  • 返礼品ごとのお得度合い重視で選ぶ

寄付したい自治体が出している返礼品から選ぶ

すでに寄付したい自治体が決まっている場合は、自治体が用意している返礼品の中から選ぶこととなります。自治体ごとに設定している金額やコースの種類や数は異なるため、寄付を希望する自治体に控除限度額の範囲内で申し込める返礼品がない場合もあります。

ふるさと納税に申し込みができるサイトの中には、大まかな地域ごとに人気ランキングを表示しているところもあるため、それらの情報を参考にする選び方もおすすめです。

返礼品重視で自治体を選ぶ

ふるさと納税の情報をまとめている専用サイトの多くは、自治体の他に返礼品の種類で情報を絞り込むことができます。

たとえば、当サイト(ふるセレ)では以下の種類に分類されており、大まかな絞り込みが可能です。

【ふるセレの返礼品の絞り込み分類】

  • 米パン
  • 肉ハム類
  • 魚介類
  • 麺類
  • 雑貨日用品
  • 野菜類
  • 果物類
  • 酒アルコール
  • お茶飲料 など計18種類に分類

どの自治体へ寄付するか決めかねているときは、このようなサイトで欲しい返礼品を基準に寄付先を検討してはいかがでしょうか。

返礼品ごとのお得度合い重視で選ぶ

2019年に法改正が行われ、各自治体が用意できる返礼品やふるさと納税自体に対して以下のルールが設けられました。

  • 調達費用を寄付金額の3割までに抑える
  • 各自治体の「地場産品」であること
  • 総務省認定の自治体のみが控除対象となる

寄付に応じてもらえる返礼品は多岐に渡るうえ、商品ごとに還元率(調達費用)も異なります。少しでも得したいのであれば、還元率に注目してお得度合い重視で選びましょう。

ふるさと納税の情報をまとめているサイトの中には、返礼品ごとに還元率を表示しているところもあります。

STEP3. 「自己負担2,000円」の手続きをする

希望する返礼品を決め、申込みや支払いを済ませた後は、税金の控除を受け、「自己負担2,000円」のための手続きが必要です。

手続きは自己申告制となっているため、忘れないよう注意してください。

自己負担2,000円にするための手続きは、おもに以下の2つの方法いずれかです。

  • ふるさと納税ワンストップ特例制度を利用する
  • 確定申告を行う

それぞれの手続きについて簡単に説明していきます。

ふるさと納税ワンストップ特例制度を利用する

ワンストップ

ワンストップ特例制度とは、ふるさと納税をした後に確定申告をしなくても税金控除が受けられる便利な手続き方法です。

ワンストップ特例制度は2015年から開始された制度で、これにより5自治体以内の寄付であれば、税金の控除を受けるために必須だった確定申告が不要になりました。6自治体以上に寄付する場合は、従来と同様に確定申告が必要です。

ワンストップ特例制度を利用するには以下の一定の条件を満たしている必要があります。

  • 確定申告の不要な給与所得者等に該当
  • ふるさと納税先が1年間で5自治体以内
  • ふるさと納税のたびに自治体へ申請書を郵送していること

手続きを行うためには、返礼品に同封されたワンストップ特例申請書と必要書類をそろえて寄付先の自治体へ提出しましょう。

確定申告を行う

確定申告

個人事業主など所得関連の確定申告を必要とする人や、一定金額以上の給与や副収入がある人はワンストップ特例制度の対象外のため、従来通り確定申告を行わなくては、税金控除が受けられません。

ワンストップ特例制度を利用していた人が、医療費控除などの申請のために確定申告を行う必要が出た場合、特例制度に関する削除申請は不要です。

ふるさと納税で寄付を行った分も含めて確定申告することで、自動的に確定申告の内容が優先されます。

自己負担金2,000円のふるさと納税でもらえるもの

納税者それぞれの控除限度額にさえ注意すれば、多くの返礼品を自己負担金2,000円に抑えつつ楽しむことができます。この項目では、数あるふるさと納税返礼品の中でも、還元率が高くおすすめのものを紹介します。

  • 牛肉(スライス肉ホルモンハンバーグなど)
  • 料理セット(鍋セットなど)
  • 米類
  • 加工食品(明太子餃子など)
  • 魚介類

2022年4月現在、多くのふるさと納税サイトで高還元率となっている商品は、牛肉や牛肉の加工食品でした。伊万里牛や淡路牛など、近隣のスーパーではお目にかかれないような各地域の牛肉をお得に楽しみたい方におすすめです。

牛肉に続いて鍋セットなど簡単な調理で即座に食べられるセットや、米類、加工食品などが高還元率上位となりました。魚介類もカニや貝を中心に高還元率かつ人気となっています。

まとめ

ふるさと納税の返礼品を選ぶときは、自己負担金2,000円が実際の寄付金額から差し引かれることを理解しておく必要があります。

所得や家族構成などから算出される個人の控除限度額の範囲であれば、複数個所の自治体や複数個のコースに寄付を行っても自己負担金は2,000円です。

ただし、控除限度額を超えた分や寄付後の所定手続きを行わなかった分は、純粋な寄付として処理されるため、控除の対象にはなりません。

自己負担金2,000円と控除限度額を意識しつつ、還元率の高い自治体や返礼品を選ぶことをおすすめします。

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