ふるさと納税とは?メリットや仕組みを初心者にもわかりやすく解説!

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全国の都道府県・地区町村の自治体に寄付できる「ふるさと納税」 は、今では多くの人が利用しています。

豪華な返礼品をお得に手に入れられることに注目されがちですが、ふるさと納税には、いくつものメリットや魅力があります。ふるさと納税の本来の仕組みや理念を知り、自分がどうふるさと納税を利用するかを考えることで、より充実したふるさと納税ができるでしょう。

本記事では、ふるさと納税の仕組みや理念、メリットをご紹介します。実際の申し込み方法や、申し込み後の税金控除の手続きまでもわかりやすく解説するので、まだふるさと納税をしたことがない人も、ぜひご覧ください。

記事の目次

ふるさと納税とは

ふるさと納税とは、自分が「応援したい自治体」に寄付ができる制度です。「納税」という言葉ですが、あくまでも都道府県や市区町村への「寄付」のことを指します。

寄付できる金額は自治体によってさまざまですが、特産品や名産品を返礼品としてもらえることがあります。その場合、自己負担額は実質2,000円となります。また、ふるさと納税の額に応じて、所得税・住民税の控除も受けられるのです。

寄付できる自治体は、日本全国約1,300以上。返礼品も、その土地ならではの食品など、さまざまな種類がそろっています。

そもそもどんな制度なの?

地方で生まれ育った人たちは、その「ふるさと」の自治体からさまざまなサービスを受けてきました。サービスには医療や教育等が含まれます。

やがて、進学や就職を機に生活の拠点を都会に移す人もいます。納税は、基本的に生活している自治体へ行うため、生まれ育った地域の自治体に自分の税収を納めることはできません。

そこで、 自分が育った「ふるさと」に納税できる制度があっても良いのではないかという課題提示から始まった のが、ふるさと納税です。現在は都会に住んでいても、生まれ育った故郷へ納税できるという画期的な制度と言えます。

ふるさと納税はいつから始まったのか

2008年から開始されたふるさと納税は、寄付することで地域貢献できるだけではなく、 地域の返礼品を「自治体からのお礼」 として受け取れます。

自治体は、住民から納められた税金や国からの交付金によって成り立っています。そのような収入源により、住民は医療や教育などのサービスを受けられるのです。

また、ふるさと納税の理念には「地方創生」への目的もあり、ふるさと納税で日本を元気にしようという思いが盛り込まれています。

ふるさと納税における3つの意義は以下のとおりです。

  • 寄付先を選択できるため、自分の納めた税がどのように使われるのかを考える良いきっかけとなる。そして、税に対する意識が高まることへとつながる。
  • 生まれ故郷だけではなく、「旅行に行っていい思い出がある」「親戚や友達が住んでいる」など縁のある地域への力にもなれる。
  • 各自治体が取り組みをアピールすることで自治体間の競争が進み、それが地方創生へとつながっていく。

市区町村の在り方を考える動機を与えてくれるのも、ふるさと納税の魅力のひとつです。

また、自治体は納税者のために施策を向上しようと努め、納税者は地方行政に目を向け関心をもつ足がかりにもなります。

ふるさと納税の4つのメリット

ふるさと納税における主なメリットは以下の4つです。

それぞれについて、詳しく解説します。

寄付金の使用用途を選んで寄付できる

ふるさと納税では、寄付金の使い道を自分で指定できる自治体もあります。

「被災地の自治体を助けたい」「少子高齢化が進む自治体を応援したい」「街づくりに貢献したい」 など、自分が応援したいと思う使い道や取り組みを選んで寄付しましょう。

自治体によっては、「自治体にお任せ」が選べるところもあるため、特に使い道の指定をせず寄付することもできます。

全国のほとんどの自治体は、ホームページ等で寄付金の使い道についての情報を公開しています。気になる人はチェックしてみると良いでしょう。

各自治体ならではの返礼品をもらえる

ふるさと納税の返礼品の種類は、自治体によってさまざまです。 肉・魚・米などの食品だけではなく、家電なども用意されています。

また、食品などを受け取るのではなく、寄付先の地域に出向いてさまざまなツアーなどができる「体験型」の返礼品もあります。農業体験やホテルの宿泊券などもあり、現地への観光がてら楽しむこともできるのです。

返礼品数は非常に多く、何を選んで良いのか悩むこともあるでしょう。初めて利用する人は、まずは納税額の低いものを選び、「返礼品とはどんなものなのか」を見てみることをおすすめします。

ただし、返礼品の送付は義務ではありません。自治体の中には、感謝の気持ちとして「感謝状」「記念品」のみを送るところもあります。

寄付によって自治体を応援できる

「本当に自分が応援したい自治体」を自由に選択して寄付できることが、ふるさと納税の魅力 でもあります。

自分が生まれ育った自治体だけではなく、縁があったり、興味があったり、お世話になった地域でも構いません。ふるさと納税によって直接好きな地方を応援できることは、大きな魅力です。現在住んでいる地域へ寄付することも可能です。

ただし、一部の自治体では「現居住者」からの寄付を受け付けていなかったり、受け付けていたとしても返礼品がもらえないこともあるため、事前の確認が必須です。

住民税・所得税から控除・還付が受けられる

ふるさと納税は寄付した自治体から返礼品がもらえる上に、住民税・所得税から控除・還付が受けられる制度です。

ワンストップ特例制度を利用する場合は、寄付した合計金額から2,000円差し引いた額が、寄付した翌年の住民税から控除され、確定申告を利用する場合は、寄付した年の所得税から還付が受けられます。

ふるさと納税を利用して税金を先払いすることで、普段は食べれない特産品や宿泊券などの返礼品を受け取れるのはふるさと納税の大きなメリットの一つといえます。

初心者でも簡単!ふるさと納税の申し込み方法

寄付先が決まったら、申し込みの手続きを行います。申し込み方法は、自治体によっては異なることもありますが基本的な手続きは共通しています。

ふるさと納税の ポータルサイトを利用すると、簡単 にふるさと納税ができます。申請フォームに従って手続きするだけなので、初心者でもスムーズにでき非常に便利です。

また、電話やメール、窓口に直接行って手続きを行う方法もあります。ただし、インターネット上での申し込みに比べて手間がかかることもあるので、注意しましょう。

ふるさと納税をする自治体を選ぶ

まずは欲しい返礼品や寄付したい自治体を探します。生まれ故郷に限らず、全国の都道府県の自治体から選べます。

各自治体の 取り組みや魅力、寄付金の使い道は何かなどをよく検討 したうえで、寄付したい自治体を選びましょう。自治体によっては、寄付する人が寄付金の使い道を決めることができる場合もあります。

それぞれの自治体のホームページなどで公開されている詳細を確認し、応援したいと思える自治体を選んでください。

寄付金の支払いをする

ふるさと納税をする自治体が決まったら、次は申し込み手続きへ進みます。

ふるさと納税に関するサイト等で「ランキング」「ジャンル」「金額」「返礼品」「地域」などから探しましょう。このとき、自分の控除上限額も意識しておくと、控除の手続きがスムーズです。

そして、寄付先が決定し寄付金の支払いをした時点で、いったん手続きは終了です。

基本的な支払い方法としては、クレジット決済・コンビニ決済・銀行やネットバンクから振り込み・現金書留・納付書を使用するなどがあります。 寄付金の支払い方法については、自治体によって異なる場合もあるので、一度確認しましょう。

返礼品と寄付金受領証明書を受け取る

寄付金を納めると、寄付先の自治体から返礼品と、「寄付金受領証明書」が届きます。一般的に、返礼品はふるさと納税の申し込みが終了してから、早ければ1~2週間くらい、遅くても1~2ヶ月程度で届けられます。

返礼品と寄付金受領照明書は別々に送られてくることが多く、送られてくる時期は自治体によって違います。 寄付金受領証明書は、後に行うことになる税金の控除手続きにおいて必要な書類なので、きちんと保管しておきましょう。

また、申し込み後のキャンセルや返礼品交換は基本的にできません。どうしてもという場合は、寄付先の自治体へ直接問い合わせをしてみてください。

所得税や住民税の控除の手続きをする

寄付金受領証明書が届いたら、税金の控除の手続きを行います。

ふるさと納税では、寄付額から2,000円を差し引いた差額分が、翌年の所得税や住民税から控除されます。つまり、控除上限額内の2,000円を超える部分を確定申告した場合、すでに納めた所得税と、翌年に納めることになる 住民税から控除される仕組み です。

上限額については家族構成や年収などで異なるため、ふるさと納税の手続きをする前にシミュレーションをすることをおすすめします。

ふるさと納税の控除の手続きはどう行う?

ふるさと納税の控除は、年末調整でできると思っている人もいるかもしれません。しかし、控除期間の関係で年末調整はできないので注意が必要です。

ふるさと納税の控除を受ける方法は、 「ふるさと納税ワンストップ特例制度」(以下、ワンストップ特例制度)「確定申告」 の2つです。

手続きが簡単な方法はワンストップ特例制度ですが、寄付できる自治体数が5つまでという制限があります。

それぞれに利用上の決まり事項があるため、手続きの内容やメリットなどを詳しく解説します

ワンストップ特例制度か確定申告を利用する

ふるさと納税の控除では、「ワンストップ特例制度」か「確定申告」のいずれかを利用します。とくに確定申告が不要な方の場合 ワンストップ特例制度を使うのが便利 です。

ワンストップ特例制度は、2015年4月から始まりました。寄付先の自治体が、寄付した人の代わりに住んでいる自治体へ控除申請を行ってくれる魅力的な制度です。

ワンストップ特例制度の利用には、いくつかの条件があります。まずは、確定申告や住民税を申告する必要のない給与所得者であること。また、年間を通してのふるさと納税先が5自治体以内であることです。

さらに、 年間に行ったふるさと納税の回数分だけ、申請書類の記入が必要になることも注意が必要 です。ワンストップ特例制度では、同一自治体へ複数回納税した場合でも1自治体とカウントします。

例えば、自治体Aへ1回、自治体Bへ1回、自治体Cへ2回ふるさと納税を行った場合、ふるさと納税先は3自治体です。しかし、ふるさと納税をした回数は4回のため、合計で4枚の申請書を提出します。

ただし、申請方法は、自治体によって異なる場合があるため事前に確認しておきましょう。

また、以下のいずれかに当てはまる場合は、確定申告が必要です。

  • 個人事業主
  • 給与所得者(サラリーマン)で医療費控除・住宅ローン控除などを受ける人
  • 給与が2,000万円以上の人
  • 2カ所以上から収入を得ている人
  • ワンストップ特例制度の申請期間に間に合わなかった人
  • 6つ以上の自治体に納税した人 など

ワンストップ特例制度とは?

ワンストップ特例制度とは、確定申告をせずにふるさと納税の控除を受けることができる仕組みです。確定申告をしない人や給与所得者の人が利用でき、控除の手続きを簡素化することで、ふるさと納税の利用者を増やそうと導入されました。

「ワンストップ特例制度」の場合は、住民税のみの控除 となり、所得税から還付されるべき金額は住民税から控除されます。

また、ふるさと納税を行った年の翌年1月10日までに書類を提出します。確定申告とは多少スケジュールが異なりますので、流れを把握して必要手続きの準備も忘れずに行ってください。

ワンストップ特例制度の図解

ふるさと納税の確定申告の方法

ふるさと納税を行い、 所得税と住民税から控除を受ける には、原則として確定申告をします。毎年1月1日から12月31日までに生じたすべての所得に対して、過不足額を清算する手続きのことを言います。

手続きは、毎年2月16日~3月15日に行います。書類の作成や提出がスムーズにできるよう、早めに準備を始めましょう。

「確定申告」の場合は、ふるさと納税の申告も通常の方法と仕組みは同じです。

所得税の控除は、すでに納められた税金から「所得控除」の仕組みを通してその年の所得税から還付されます。一方住民税の控除は、「税額控除」の仕組みを通じてこれから納める税金から減額されます。

ふるさと納税をする際の注意点

ふるさと納税は、メリットが多い制度です。その反面、気をつけるべきこともいくつかあります。ふるさと納税で、「こんなはずでは」という状況にならないためにも注意点を把握しておくことが重要です。

ふるさと納税を賢く利用するために、気をつけるべきポイントをまとめました。ふるさと納税の見過ごしがちな留意点について、確認しておきましょう。

控除の対象期間内に申し込みが必要

ふるさと納税の申し込み自体には特に期限はなく、1年中いつでも申し込めます。ただし、控除については、申請した時期が対象年度にかかわるため、余裕をもって行うことをおすすめします。

控除申請には、「確定申告」と「ワンストップ特例制度」がありますが、それぞれの申請には、締め切り期間が設けられています。

それぞれの提出期間と各申請方法の注意点は、以下のとおりです。

申請方法 控除申請の書類提出時期 注意点
確定申告 毎年2月16日から同年3月15日まで

※2月16日が土曜日または日曜日の場合、翌月曜日より受付開始
※3月15日が土曜日または日曜日の場合、翌月曜日より受付期限
※還付申告は2月15日以前でも可能
期限内に申告できなかった場合、寄付を行った翌年の1月1日より5年間は控除が適用される
ワンストップ特例制度 ふるさと納税を行った年の翌年1月10日必着 申請が遅れたり不備があったりした場合は、基本的に確定申告を行うが、還付申告でも申請可能

提出期間を逃してしまうと、せっかく収めたふるさと納税の控除ができなくなってしまいます。 必ず期間内に手続きを行ってください。

自己負担額が2,000円以上になる場合もある

ふるさと納税で自己負担額2,000円にするためには、寄付金をいくらまでに抑えるか(上限金額)の把握が重要です。

ふるさと納税は、家族構成や年収によって上限額が決まっており、その上限額を超えてしまうと税金控除の対象とはなりません。限度額を超えた分は自己負担となるので、注意が必要です。

そのため、ふるさと納税を始める前に、自分自身の控除上限額をシミュレーションすると良いでしょう。

控除上限額は、以下のように計算します。

①所得税からの控除額 (ふるさと納税額-2,000円)×所得税率
②住民税からの控除額(基本分) (ふるさと納税額-2,000円)×10%
③住民税からの控除額(特例分) (ふるさと納税額-2,000円)×(100%-10%-所得税率)
ふるさと納税による控除上限額 ①+②+③の金額
控除額に対する注意点 ・2037年度分までは所得税に復興特別所得税が加算

・住民税からの特例分控除は、住民税所得割額の20%を上限

たとえば課税所得が195万円超330万円以下、所得税率10%、ふるさと納税額3万円の場合、計算は以下のとおりです。

  • 所得税からの控除額:(3万円−2,000円)×10%=2,800円
  • 住民税からの控除額(基本分):(3万円−2,000円)×10%=2,800円
  • 住民税からの控除額(特例分):(3万円−2,000円)×(100%−10%−10%)=2万2,400円

これらを合算した2万8,000円が、この場合の控除上限額となります。

この控除にともなう還付金は、申請後1~2ヶ月後に確定申告時に記載した口座に振り込まれます。還付金額・入金日については、確定申告後に送付される 「国税還付金振込通知書」で確認可能 です。ただし、ワンストップ特例制度利用時は還付金はなく、住民税から控除されるのみとなります。

また、e-Taxで確定申告済みの場合は、ログインすることで処理状況が確認できます。


私のふるさと納税控除上限額はいくら?最短10秒でわかるかんたんシミュレーション

人気の返礼品は品切れも珍しくない

ふるさと納税をしても、目当ての返礼品が品切れになっていることがあります。特に年末になると人気の返礼品はすぐに在庫がなくなってしまいます。

人気の返礼品を手に入れる確率を上げる方法は、3つあります。

自治体に事前に問い合わせをし、「受付日」「数量」を確認する

目当ての商品がある自治体に直接電話で確認することで、確実な情報を得られます。

または、人気商品のある自治体の場合は、ホームページに掲載されていることもあるため、事前に告知されているのかをまずは確認することが重要です。

先行受付を利用する

2つ目の方法は、先行受付を利用することです。

ポイント制とは、ポイント制を導入している自治体に寄付することで寄付金額に応じた「ポイントが発行」される制度 のことです。返礼品は、有効期限内にポイントと交換することでもらえます。

このポイントを貯めておき、欲しい返礼品が登場したらすぐに申し込むという手があります。ただし、ポイント制を導入している自治体はまだあまり多くありません。

ふるさと納税を始めてみよう

ふるさと納税のポイントを整理したところで、早速始めてみましょう。

ふるさと納税はメリットが多くお得に利用できるという情報は、ネットやメディアなどから認識している人も多いはず。しかし、基本的なことは知っていても、詳しい内容や注意点等は把握しきれないこともあります。ふるさと納税を正しく、そしてよりお得に利用するためのポイントは抑えておきましょう。

ふるさと納税に関してより詳しい内容を知りたい人は、ふるさと納税を楽しめる情報が豊富な「ふるセレ」サイトをご覧ください。

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