泉佐野市のふるさと納税がすごい!人気の理由や過去の裁判についても解説

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2008年からスタートし、年々利用者が増加しているふるさと納税。寄付先として高い人気を誇る地域の一つが大阪府泉佐野市です。寄附金額の多さで全国上位に名を連ねていることから、高い注目を集めています。

そんな泉佐野市ですが、過去には返礼品の内容を巡って国と裁判になったことがあるのをご存知でしょうか。今回は、ふるさと納税で泉佐野市が人気の理由や、これまでの経緯を解説。人気の返礼品や見逃せないキャンペーンもご紹介します。

記事の目次

大阪府泉佐野市がふるさと納税で人気で有名な理由は?

まずは、大阪府泉佐野市がなぜふるさと納税で人気なのか、その理由を解説します。

大阪府泉佐野市とは?

大阪府南西部、和歌山県都の県境寄りに位置する泉佐野市は、大阪平野外周で唯一の山脈である和泉山脈を背後に要する、自然豊かな地方です。大阪湾に浮かぶ関西空港の対岸にあることから、世界の玄関都市としても機能しており、海外からの観光客も多く見られます。

修験道の地として有名な「行者の瀧」がある「犬鳴山」や「犬鳴山温泉」など、ハイキングや温浴地に恵まれた山エリア、海辺での散策が楽しめる「りんくう公園」「マーブルビーチ」や新鮮な海産物が手に入る「青空市場」などの海エリアに分かれ、レジャーから観光、グルメまで幅広く楽しめます。

さらに、全国シェアの約半分を占める「泉州タオル」や「水なす」「泉州玉ねぎ」などの農産品、「ワタリガニ」「泉だこ」などの海産品に加え、「北庄司酒造店」の日本酒など多彩な特産品があるのも特徴です。

大阪府泉佐野市がふるさと納税で人気で有名な理由は?

泉佐野市がふるさと納税で人気の理由は、大きく2つあります。

  • 多額の寄附金額を集めている
  • 過去に総務省と裁判になった

2つのポイントについて、次から詳しく見ていきましょう。

多額の寄附金額を集めている

泉佐野市は、全国でもトップクラスの寄附金を得ていることで有名です。2018年度には、寄附額が前年度比268%増となる約500億円に達し、大きな話題を呼んでいます。

格安航空会社・ピーチ航空による「ピーチポイント」を返礼品に加えたり、Amazonギフト券を付与するキャンペーンを開催したりと、高い還元率やお得度の高いキャンペーンを展開したことが、多額の寄附を集められた大きな理由です。

2022年現在は、総務省による「地場産品規制」に抵触するため、これらのギフト券やポイントは返礼品にはありません。ただし、ピーチ航空と提携した旅行クーポンの返礼品は存在しているほか、2022年夏には寄附者にピーチポイント・地域通貨「さのちょくポイント」をプレゼントする旅行キャンペーンが行われました。

泉佐野市が、ふるさと納税で多額の寄附金を集めているのは、過去に起きた財政難が発端です。

2004年、泉佐野市で「財政非常事態宣言」が発令されました。国家プロジェクトであった関西国際空港の立ち上げがバブル崩壊の影響で失敗。プロジェクトに協力していた泉佐野市は大赤字を負った上、関空連絡橋の国有化によって年間約8億円の固定資産税が得られないという、苦しい状況に立たされました。

寄附、すなわち税外収入であるふるさと納税は、市民に負担を極力かけずに財政を立て直したい泉佐野市にとっては大きなチャンスだったのです。

総務省と裁判になった

泉佐野市は、ふるさと納税指定自治体から外されたことで、過去に総務省を提訴しています。

きっかけとなったのは、2019年に行われた地方税法等の一部改正でした。総務省が示した新しい方針は以下の通りです。

(1) 寄附金の募集を適正に実施する地方団体

(2) ((1)の地方団体で)返礼品を送付する場合には、以下のいずれも満たす地方団体

  • 返礼品の返礼割合を3割以下とすること
  • 返礼品を地場産品とすること

出典:総務省|ふるさと納税トピックス一覧|ふるさと納税に係る指定制度について

上記の基準を満たす地方団体のみが、ふるさと納税の対象として認められます。

この改正は、ふるさと納税の人気が高まったことで各地方団体による競争が過熱し、豪華な返礼品が多く出回ったり、寄附が少数の自治体に偏ったりすることを危惧して行われました。

法改正に際し、総務省は「新制度のルールから外れた取り組みをしている」として、改正前の2018年11月~2019年3月に寄附を50億円以上を得た、泉佐野市を含む4つの地方団体をふるさと納税指定自治体から除外しました。

改正前の取り組みに対して、新ルールのペナルティが課されたことに疑問を呈した泉佐野市は、2019年6月10日に国地方係争処理委員会に審査を申請。同委員会は総務省の対応を「無効・法律違反の恐れがある」と判断し、総務大臣に再検討を勧告しましたが、それでも指定自治体からの除外はくつがえりませんでした。

この経緯を受け、同年11月1日に泉佐野市は「除外は違法」として、大阪高等裁判所に総務省を提訴。大阪高裁では敗訴しましたが、判決を不服として最高裁判所に上告し、逆転勝訴となりました。

なお、泉佐野市は、「ふるさと納税で多額の税外収入を得た」として特別交付税を大幅に減額された件についても提訴し、同様に勝訴しています。

ふるさと納税だけでなく、地方分権のあり方について問題提起をした一連の出来事は、大きな注目を集め、議論を呼びました。2022年現在、泉佐野市は新制度に則りふるさと納税を再開しています。

泉佐野市の魅力がもっと分かる!おすすめのふるさと納税キャンペーン

泉佐野市では、ふるさと納税を通じて市の魅力を発信するためのキャンペーンを多数開催しています。どんな企画が用意されているのか、次から見ていきましょう。

さのちょくポイント

さのちょくポイント

出典:さのちょくポイント

泉佐野市によるふるさと納税寄附サイト「さのちょく」には、独自のポイントプログラム「さのちょくポイント」があります。同サイトを通じて寄附をする場合のみ、さのちょくポイントの獲得・利用が可能です。

寄附額5,000円以上から、1,000円ごとに寄附額の3割にあたるポイントが付与され、所有ポイントは返礼品選びに利用できます。このため、自分の好きなタイミングで返礼品と交換できるのがメリットです。

また、さのちょくポイントには有効期限がないため、ふるさと納税が続いている限り、「複数年ポイントを貯めて高額返礼品をもらう」という使い方もできます。

ただし、ふるさと納税型クラウドファンディング「#ふるさと納税3.0」の対象品には利用できないので注意しましょう。

ふるさと納税3.0

ふるさと納税3.0

出典:さのちょくふるさと納税3.0

「ふるさと納税3.0」とは、企業や個人事業主を泉佐野市に誘致するプロジェクトを支援できる、新しい形のふるさと納税です。

一般的なクラウドファンディングは、対象のプロジェクトに共感した人々から資金を募ることで知られています。

一方「ふるさと納税3.0」では、まず寄附者が「未来の地場産品プロジェクト」から返礼品(寄附先)を選定。プロジェクトへの寄附額が目標額に達すると、市内で事業が開始され、対象の事業者に泉佐野市から補助金が交付される仕組みです。

なお、寄附者は寄附先のプロジェクトで生まれた「泉佐野市の新たな地場産品」を、返礼品としていち早く手に入れられます。

「好きなメーカーと泉佐野市両方を応援したい」「地域活性化に貢献したい」など、ふるさと納税ならではの地域貢献に興味がある方は必見のキャンペーンです。

まとめ

財政難から立ち上がり、創意工夫と努力によって、独自のふるさと納税のスタイルを追求している泉佐野市。過去にはふるさと納税指定自治体からの除外や、総務省への提訴など、危機的状況に見舞われましたが、その後はさらにパワーアップして多彩な返礼品やキャンペーンを展開しています。

魅力あふれる返礼品の数々に興味がある方はもちろん、「泉佐野市をぜひ応援したい!」という方も、泉佐野市へのふるさと納税を検討してみてくださいね。

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