夢だった島暮らしが、手厚い支援で現実に。子育て世代に優しい島、隠岐の島町という選択

日本海に浮かぶ、雄大な自然と独自の文化が息づく島根県隠岐の島。ユネスコ世界ジオパークにも認定されたその美しい景観は、多くの人々を魅了し続けています。
本記事では、「島暮らし」という夢を現実に変えるための支援制度や、隠岐の島町が提供する魅力的な取り組みについて、詳しくご紹介します。
お話を聞いた方
宇野槙悟さん 隠岐の島町 地域振興課 定住推進係
Content目次
ユネスコ世界ジオパーク認定の島で暮らす。隠岐の島の魅力
隠岐の島町には、日々の暮らしを豊かにしてくれる、長く住み続けられる魅力が息づいています。
地球の記憶を宿す、雄大な自然景観
隠岐の島町の最大の魅力は、何と言っても手つかずの雄大な自然です。
奇岩が連なる海岸線、樹齢千年を超える杉の巨木、神秘的な神社仏閣など、島のいたるところで地球のダイナミックな営みを肌で感じることができます。
夕日が海に沈む様子がまるでローソクの炎のように見える「ローソク島」の絶景クルーズや、満天の星空は、都会では決して味わうことのできない贅沢な体験です。
また、島内には巨大な遊具が設置された「寺の前公園」もあり、子どもたちがのびのびと遊べる環境が整っています。

画像引用:隠岐の島町公式ホームページ
独自の文化とゆったり流れる「島時間」
隠岐の島には、古くから受け継がれてきた独自の文化が今も色濃く息づいています。
約800年の歴史を誇る伝統行事「牛突き」や、哀愁を帯びた優しい音色が響く「隠岐民謡」は、島民の暮らしの中に深く根付いており、訪れる人々にも強い印象を与えます。
また、島全体に流れる、せかせかしない穏やかな「島時間」は、日々の忙しさに追われる心をそっと解きほぐしてくれるような安らぎをもたらします。
実際に移住した人たちからは、「Iターン者が多く、安心して移住できた」「ご近所からのお裾分けが嬉しい」といった声も寄せられており、あたたかく迎え入れてくれるコミュニティが、この島にしっかりと根付いていることがうかがえます。
安心して暮らせる、離島とは思えない充実の生活環境
離島での暮らしに不安を感じる方もいるかもしれませんが、隠岐の島町には、日々の生活に必要なインフラがしっかりと整っています。
島内にはスーパーが2店舗あるほか、ドラッグストアやホームセンター、家電量販店もそろっており、日用品から専門的な商品まで幅広く手に入れることができます。
金融機関や郵便局、インターネット環境も整っており、本土とほとんど変わらない感覚で快適に生活できます。
ただし、お店の閉店時間は比較的早めで、公共交通機関の本数も限られているため、自家用車があると、より便利で快適な生活が送れるでしょう。
新生活を強力にバックアップ!移住初期の奨励金制度
隠岐の島町では、移住初期の経済的負担を軽減し、安心して新生活を始められるよう、複数の直接的な給付金制度を用意しています。
最大30万円!「ふるさと定住奨励金」
隠岐の島町では、U・Iターンで定住される方を対象に、奨励金が交付されます。
単身での移住はもちろん、夫婦や子育て世帯には加算額が設けられており、新生活のスタートを後押しする心強い支援となっています。
- 基本額
- 1世帯につき5万円(50歳未満のU・Iターン者)
- 加算
- 夫婦世帯加算:10万円
- 子育て世帯加算:子ども1人につき5万円(最大15万円)
- 新規学卒者
- 一律5万円
※申請は転入・就職日から180日以内です。
親元へのUターンなら最大150万円「旧村地域Uターン支援金」
隠岐の島町では、町内の特定地域(都万・布施・五箇)にUターンし、親世代と同居または近居する方を対象に、さらに高額な支援金が用意されています。
地元に戻り、家族のそばで暮らしたいと考える方にとって、心強い後押しとなる制度です。
- 同居世帯
- 基本額100万円
- 近居世帯
- 基本額50万円
- 子育て世帯加算
- 50万円

画像引用:隠岐の島町公式ホームページ
住まいの不安を解消する住宅補助
島での暮らしにおいて、最も重要となるのが「住まい」です。
隠岐の島町では、移住者が住まいに関する不安を抱えることなく、安心して定住できるよう、充実した支援制度を整えています。
持ち家の改修費用の補助はもちろん、賃貸住宅の家賃補助まで、全国的に見ても非常に手厚い内容となっており、新生活の力強いサポートとなっています。
持ち家の改修に最大200万円を補助
隠岐の島町では、U・Iターン者が自ら居住するために、空き家バンクで見つけた物件や自身の持ち家を改修する場合、その費用の一部が補助されます。
「古い家屋を、自分たちのライフスタイルに合わせてリノベーションしたい」そんな夢を叶えるための、心強い支援制度です。
- 補助率
- 対象経費の3分の2
- 上限額
- 100万円
- 加算
- 夫婦世帯加算:25万円
- 子育て世帯加算:50万円
- 空き家バンク物件加算:25万円
賃貸派にも嬉しい、月最大3万円の家賃補助
まずは賃貸で島暮らしを始めてみたいという方にも、隠岐の島町では安心のサポートがあります。
民間の賃貸住宅に入居する場合、最大2年間にわたり、家賃の一部が補助される制度が整備されています。
- 補助額
- 月額家賃の3分の2(1年目)、3分の1(2年目)
- 上限額
- 月額1万円
- 加算
- 夫婦世帯加算:月額1万円
- 子育て世帯加算:月額1万円
子育て世代必見!全国トップクラスの子育て支援
隠岐の島町は、「子育てするなら隠岐の島」と言われるほど、子育て支援に力を入れています。
経済的な負担の軽減はもちろんのこと、多様な保育サービスが整備されており、共働き世帯も安心して子育てができる環境が整っています。
保育料と医療費が無料!家計に直結する経済的サポート
子育て世帯の家計にとって、最も大きな負担となりがちな保育料と医療費。隠岐の島町では、この二つの負担を大幅に軽減する制度があります。
- 保育料
- 第1子(3歳以上児)及び第2子以降は無料
- 医療費
- 0歳から高校生世代(18歳到達後、最初の3月31日までの子ども)まで、入院・通院・薬局などでの自己負担が無料
さらに、不妊治療を受ける夫婦への治療費助成や、本土での出産が必要になった際の交通費・滞在費の補助など、子どもを望む段階から手厚いサポートが用意されています。
多様なニーズに応える、きめ細かな子育てサービス
隠岐の島町では、経済的な支援に加えて、保護者の働き方やライフスタイルに合わせた、きめ細かな保育サービスも充実しています。
保育所に入所していなくても子どもを預けられる「一時預かり」をはじめ、土日祝祭日も利用できる「休日保育」、病気の回復期にある子どもを預かる「病後児保育」、さらに小学生を対象とした「放課後児童クラブ」など、保護者の「困った」にしっかり寄り添う体制が整っています。
また、「子育て支援センター」では、親子が気軽に集まり、育児相談や情報交換ができる場を提供しています。
離島での子育てに伴う孤立感や不安をやわらげ、地域ぐるみで子育てを支える環境づくりが進められています。

画像引用:隠岐の島町公式ホームページ
よくある質問
Q. 移住の相談は、誰にできますか?
町の公式移住情報サイト「隠岐移住計画」で情報収集ができるほか、移住に関する相談窓口を、実際にIターンで移住された方に委託しています。
移住を経験した先輩だからこその、リアルで親身なアドバイスを受けることができるのが大きな特徴です。移住フェアなどのイベントにも積極的に出展しています。
Q. 島の生活で、想像と違った点はありますか?
移住者の方へのアンケートでは、様々な声が寄せられています。
良い点としては「想像以上に仕事の選択肢が多い」「スーパーなどのお店が意外とあり便利」「Iターン者が多くて心強い」などが挙げられます。
少し大変な点としては「お店の閉店時間が早い」「天候によって船や飛行機が欠航し、物流が止まることがある」といった、離島ならではの側面が挙げられます。
Q. 車は絶対に必要ですか?
町内には路線バスが運行していますが、本数が限られているため、日常生活を送る上では自家用車を所有することを強くお勧めします。
スーパーでのまとめ買いや、島内に点在する美しい景勝地を巡るためにも、車は生活の必需品とお考えいただくのが良いでしょう。
まとめ
世界に誇る雄大な自然景観を有する隠岐の島町。
その魅力は自然だけにとどまらず、住宅改修補助や保育料・医療費の無料化など、全国でもトップクラスの手厚い経済的支援が整っている点にもあります。
温かい地域コミュニティと充実した子育て環境の中で、あなたも理想の島暮らしを始めてみませんか。
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