歴史と芸術の街「茨城・笠間市」へ移住 100万円超の支援金と手厚い子育てサポートとは?

茨城県笠間市は、首都圏から特急で約1時間という近さにあり、豊かな自然や歴史、そして芸術が魅力のまちです。近年では、その暮らしやすさから移住先としても注目を集めています。
この記事では、笠間市への移住を具体的に考え始めた皆様に向けて、移住支援金をはじめとする各種支援制度や、暮らしの魅力について、詳しくご紹介します。
お話を聞いた方
山口 碧さん 笠間市政策企画部企業誘致・移住推進課
Content目次
笠間市への移住を応援!「わくわく茨城生活実現事業」
笠間市では、東京圏から移住し、新たな生活をスタートさせる方を対象とした移住支援金制度「わくわく茨城生活実現事業」を実施しています。
移住支援金の対象となる方
この支援金は、移住直前の10年間のうち通算5年以上、東京23区に在住していた方、または東京圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)から23区へ通勤していた方が主な対象です。
移住後は、茨城県が運営するマッチングサイトに掲載された求人への就職や、テレワークによる移住前の業務の継続、あるいは専門的な知見を活かした起業などが、主な要件となります。働き方の多様化に対応しており、さまざまな方が利用しやすい仕組みとなっています。
支援金の額は、移住する方の世帯状況によって変わります。
- 単身での移住:60万円
- 世帯での移住:100万円
さらに、子育て世帯には大変手厚い加算措置があります。18歳未満のお子様を帯同して移住する場合、お子様1人につき100万円が加算されます。
例えば、ご夫婦とお子様2人の4人家族で移住される場合、世帯支援の100万円にお子様2人分の200万円が加算され、合計で300万円の支援を受けることが可能です。
※詳細な要件についてはお問い合わせください。事前の相談が必須になりますので、移住する前に必ずご相談ください。
【子育て世帯】に手厚い!「多子世帯保育料軽減事業」の経済的支援
「笠間まるごと子育て都市宣言」を掲げる笠間市は、子育て世帯へのサポートに特に力を入れています。
所得や年齢制限なし!多子世帯の保育料をサポート
この事業では、保護者の所得や第1子の年齢に関係なく、世帯の第2子以降のお子様の保育料が無償となります。
国や他の自治体の制度では、所得や年齢に制限が設けられていることが多い中、笠間市のこの制度は、より多くの子育て世帯の負担を直接的に軽減する、非常に手厚い内容となっています。
詳しくは以下のURLからご確認ください。
https://www.kasama-pocket.jp/page/page000600.html
小・中学校の給食費負担を軽減
保育料の支援に加えて、笠間市では義務教育期間中の食費負担を軽減する「第三子給食費無償化事業」も実施しています。
市立の小・中学校では、3人目以降のお子さんの給食費が全額無料となり、多子世帯の家計負担を軽減するための支援となっています。
毎日のことだからこそ、こうした取り組みはご家庭にとって大きな助けとなります。
日々の安心につながる医療費の助成
子育て中は、お子様の急な発熱やけがなどで、医療機関を受診する機会も少なくありません。
笠間市では、医療費の負担を軽減するため、「医療福祉費支給制度(マル福)」を設けています。
この制度により、0歳から高校3年生相当までのお子様が保険診療を受けた際の自己負担額(一部負担金を除く)が助成されます。
さらに、妊産婦の方を対象とした医療費助成制度もあり、安心して出産・子育てができる環境が整えられています。
【住まい・仕事】新しい暮らしの基盤づくりを応援
笠間市では、移住を検討している方がスムーズに新生活を始められるよう、お試し移住から本格的な住まい・仕事探しまで、段階に応じたサポートを用意しています。
「いきなり移住するのはちょっと不安…」という方のために、移住体験施設「かさちょこHOUSE」をご利用いただけます。
家具や家電、Wi-Fiも完備されており、笠間での暮らし体験のほか、移住に向けた仕事探しや住居探しの拠点としてもご利用できます。
3泊4日から23週間(13泊)まで、1組につき1泊あたり2,000円で利用できます。
まずはこの施設を拠点に、笠間の暮らしや利便性を実際に体感してみてはいかがでしょうか。
住まい探しとリフォームをサポート
笠間市で住まいを探すなら、「空家・空地バンク制度」を活用するのがおすすめです。
物件を購入または賃借するときに、以下の補助金があります。
- 購入補助:購入費の3%以内で、上限30万円。
※居住誘導区域・準居住誘導区域内の物件は上限50万円。 - 賃貸補助:家賃2か月分相当額(上限10万円)
※居住誘導区域・準居住誘導区域内の物件は上限20万円。 - 修繕補助:物件の修繕にかかる経費の1/2以内で、上限50万円。
詳しくは以下のURLをご確認ください。
支援制度 https://www.city.kasama.lg.jp/page/page003290.html
物件情報 https://ijyuu.city-kasama.jp/house-bank/
支援だけじゃない!お金で測れない笠間市の魅力
経済的な支援制度ももちろん大切ですが、笠間市の本当の魅力は、日々の暮らしの中にこそあります。
歴史や文化が身近にあり、豊かな自然に心癒やされる。それでいて、都心へのアクセスも良好という、理想的な環境がここには整っています。
アートと歴史、文化に触れる日常
国の伝統的工芸品にも指定されている「笠間焼」で知られる笠間市は、日本有数の陶芸の街です。
春の笠間の「陶炎祭」や秋の「笠間の菊まつり」など、年間を通じて彩り豊かなイベントが開催され、多くの人々でにぎわいます。
市内には約300名の陶芸家が暮らし、個性的なギャラリーやカフェが点在。
また、笠間稲荷神社や笠間日動美術館など、歴史や芸術に気軽に触れられる環境が、日々の暮らしに潤いと刺激を与えてくれるでしょう。

画像引用:笠間市公式ホームページ
四季を感じる豊かな自然と子どもが遊べる公園
市の中央にそびえる佐白山や、関東の富士見百景にも選ばれた愛宕山など、ハイキングを楽しめる里山が身近にあります。
春にはツツジ、秋には紅葉と、四季折々の美しい景色が広がり、自然を身近に感じられる環境が魅力です。
また、市内には子どもたちがのびのびと遊べる公園も充実しています。
「笠間中央公園」には、乳幼児向けの遊具から小学生が楽しめる大型の複合遊具、世代や身体能力に関わらず誰もが一緒に楽しめるインクルーシブ遊具まで備えられており、週末には多くの家族連れでにぎわいます。
よくある質問
Q. 移住の相談は誰にできますか?
笠間市役所の企業誘致・移住推進課が総合窓口となっています。それに加え、笠間市では先輩移住者である元地域おこし協力隊員を「移住コーディネーター」として委嘱しています。
実際に移住を経験したからこその、リアルなアドバイスをもらえるのが心強い点です。日本茶カフェの「まちのベンチ」で気軽に相談できますので、ぜひ訪ねてみてください。
Q. 移住した人たちの実際の声が聞きたいです。
移住・定住応援サイト「sumusumu笠間」の中に、移住者インタビューのページを設けています。
陶芸家として独立した方、古民家でカフェを開いた方、農業法人で働く方など、様々なライフスタイルを実践している先輩たちの声を読むことができます。
Q. 買い物や病院など、生活の利便性はどうですか?
市の中心部にはスーパーマーケットやドラッグストア、各種専門店などの商業施設や、総合病院をはじめとする医療機関が集まっており、日常生活に不便を感じることは少ないでしょう。
また、市の中心駅である友部駅はJR常磐線と水戸線の乗換駅で、東京駅まで特急を利用すれば約1時間でアクセスできます。
この利便性を活かして、平日は都心で働き、週末は笠間で暮らすという二地域居住を実践している方もいます。
まとめ
アートと自然が暮らしを彩るまち、茨城県笠間市。移住支援金に加え、所得制限なしの医療福祉費支給制度、第2子以降の保育料無償化など、独自の子育て支援も充実しています。
都心から約1時間というアクセスの良さを活かして、この地であなたらしい豊かな暮らしを始めてみませんか。
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