鹿児島県垂水市:桜島を望む地で、安心を育む移住と経済的メリット

雄大な桜島と、穏やかな錦江湾が織りなす絶景が広がる鹿児島県垂水市。
豊かな自然環境と魅力的な食資源に恵まれたこのまちは、子育て世帯への手厚い支援や、住宅取得・賃貸に関する独自の助成制度など、暮らしを支える多様なメリットが整っています。
ここでは、垂水市の移住支援策や、日々の生活における魅力について詳しくご紹介します。
お話を聞いた方
前田美沙さん 垂水市役所 企画政策課 地域振興係
Content目次
移住の第一歩を力強く後押しする経済的支援
垂水市では、市外から転入される方々が安心して新生活を始められるよう、住宅に関する経済的支援に力を入れています。
住宅の取得や賃貸にあたっては、初期費用や月々の家賃負担を軽減するための制度が整備されており、移住を検討されている方々にとって心強いサポートとなっています。
住宅取得をサポートする「垂水市住宅取得費助成金交付事業」
垂水市では、定住の促進を目的として、住宅の取得にかかる費用を助成する制度を設けています。
この助成制度は、自ら居住するための一戸建て住宅を新築または購入し、引き渡しを受けてから1年以内の方が対象となっており、主な要件としては、住宅取得費が500万円以上であること、市税の滞納がないことなどが挙げられます。
助成額は、子育て世帯で市外から転入される場合に200万円、一般の転入世帯には100万円が支給されます。
また、すでに市内に居住している子育て世帯には、50万円の助成が受けられるなど、幅広い世帯にメリットがあります。
なお、子育て転入世帯および転入世帯への助成金のうち、それぞれ10万円分は市内商品券で交付されるため、地域経済の活性化にもつながる仕組みとなっています。
賃貸住宅での新生活を応援する「垂水市賃貸住宅家賃助成事業」
垂水市では、住宅の取得だけでなく、賃貸住宅で新生活を始める方々に対しても支援を行っています。
この賃貸住宅支援の対象となるのは、住民登録から6か月以内の世帯、または婚姻を機に夫婦のいずれかが転入・転居し、6か月以内である若年夫婦世帯です。
主な要件としては、家賃から住宅手当を差し引いた実質負担額が月額3万円以上であることなどが挙げられます。
この助成制度では、家賃の一部を最大3年間にわたって補助します。
具体的な助成額は以下のとおりです。
- 婚姻により市内で新居を構えた若年夫婦世帯(夫婦ともに40歳未満)、または0歳から中学校卒業までの子どもが2人以上いる転入世帯:月額15,000円
- 単身で転入された方:月額5,000円
- その他の転入世帯:月額10,000円
このような家賃補助により、住居費の負担を軽減し、移住をよりスムーズにサポートする仕組みが整えられています。
子育て世代に嬉しい!垂水市が誇る経済的支援と環境
垂水市では、特に子育て世代の移住を歓迎しており、妊娠期から子育て期まで、切れ目のない手厚い支援を行っています。
経済的負担を軽減する制度も充実しており、子育て世帯が安心して、そして心豊かに暮らせる環境づくりに力を注いでいます。
充実の子育て支援で家計をサポート
垂水市では、子育て家庭の経済的負担を大きく軽減するため、さまざまな支援制度を提供しています。
たとえば、「乳幼児用品等購入助成」では、最大72,000円分の乳幼児用品購入応援券が支給され、出産・育児の初期費用をサポートします。
さらに、保育料については、支給認定を受けた子どもに対し完全無償化を実現。市内の小中学校における給食費も無償となっており、日々の家計に直結する大きなメリットとなっています。
医療費と教育費の不安を軽減
子どもの健康と成長を支えるため、18歳までの医療費を無償化しています(県内の医療機関での受診については、窓口での支払いも不要です)
これにより、急な病気やケガの際にも医療費の心配なく、適切な治療を受けることができます。
また、教育面では、全ての小中学生に1人1台のタブレット端末を配布し、ICT教育の推進に取り組んでいます。
さらに「たるたる奨学金制度」により、高校・大学への進学を支援。卒業後に垂水市へ居住することで、奨学金の返還が免除されるという独自の取り組みも行っています。
加えて、出産後の母親の身体と心のケアを支援するため、産後ケア助成制度も用意されています。内容は、宿泊ケア・日帰りケアが合せて5回まで、訪問ケアが2回まで無料で受けられるというものです。
日常生活を豊かにする利便性と自然環境
移住を検討する際には、日々の生活における利便性や周囲の環境が重要なポイントとなります。
垂水市は、鹿児島市・霧島市・鹿屋市といった近隣の主要都市へのアクセスが良好でありながら、豊かな自然に囲まれた落ち着いた生活環境を提供しています。
交通と買い物の利便性
市内には主要な医療機関が整っており、スーパーマーケットをはじめとする日用品を扱う店舗も充実しているため、日常生活に不便を感じることはほとんどありません。
また、路線バスが運行していない地域では、予約制の乗合タクシーが運行されており、交通空白地の解消にも積極的に取り組んでいます。
さらに、鹿児島市・霧島市・鹿屋市といった近隣都市との地域間連携が進んでおり、買い物や医療機関の受診など、広域的な生活圏の一部として活用されています。
これにより、必要なサービスへのアクセスを確保しつつ、都市の喧騒から離れた穏やかな暮らしを実現できることでしょう。
豊かな自然と魅力的な食資源
桜島と錦江湾を望むロケーションは、垂水市ならではの大きな魅力のひとつです。
春にはツツジが咲き誇る高峠つつじヶ丘公園、清らかな流れが美しい猿ヶ城渓谷、約1,200本のイチョウが秋を彩る垂水千本イチョウなど、四季を感じられる名所が数多くあります。
また、マリンパークたるみずではSUP(スタンドアップパドルボード)、森の駅たるみずではキャニオニング、そして目の前に広がる錦江湾では海釣りが楽しめるなど、自然を満喫できるアクティビティも充実。アウトドアライフを存分に楽しめる環境が整っています。
豊かな海と山に囲まれた垂水市では、新鮮な食材を日常的に味わうことができ、食を大切にする方にとっても注目すべきポイントといえるでしょう。
誰もが快適に暮らせるまちを目指して:高齢者や医療が必要な方への配慮
垂水市は、子育て世代に限らず、高齢者や医療的ケアを必要とする住民も安心して暮らせるよう、きめ細かな支援策を講じています。
高齢者の外出と健康をサポート
高齢者が健康で安心して暮らせるよう、さまざまな支援策を実施しています。
65歳以上の方には、温泉入浴料やバス・タクシー・フェリーの運賃として利用できる「たるたるおでかけチケット」5,000円分が交付され、外出の機会を支援しています。
また、市が登録する施術機関において、医療保険の適用外となるはり・きゅう・マッサージの施術費の一部を助成し、高齢者の健康維持・増進を図っています。
さらに、路線バスが運行していない地域では事前予約型の乗合タクシーが移動手段として活用されており、65歳以上で運転免許証を自主返納した方には運賃の100円割引が適用されます。
加えて、40歳以上を対象とした無料の「たるみず元気プロジェクト健康チェック」も実施しており、市民の健康管理と生活習慣病の予防をサポートしています。
医療を必要とする方への支援
在宅で寝たきりの高齢者などを対象に、月に1回、紙おむつの給付を行い、介護負担の軽減を図っています。
また、がん患者のアピアランスケア支援として、医療用ウィッグや乳房補正具の購入費用の一部を助成(ウィッグ上限20,000円、乳房補正具上限10,000円)し、療養生活をサポートします。
さらに、特定不妊治療・不育症検査に対する助成制度も設けており、体外受精や顕微授精などの不妊治療費および不育症の検査・治療費について、1回あたり上限10万円まで助成を行っています。
よくある質問:垂水市への移住に関するギモンを解消
Q. どのような層の方々に移住してきてほしいですか?
子育て支援に力を入れているため、ぜひ子育て世帯の方にお越しいただきたいと考えています。もちろん、それ以外の方でも幅広く多くの皆様に垂水市の魅力を知っていただけると嬉しいです。
Q. 貴市へ移住される方、あるいはされた方にとって、貴市の最大の魅力はどんなところだとお考えでしょうか?
桜島と錦江湾を望むロケーション、山と海に囲まれた豊かな自然環境、魅力的な食資源、温泉と飲む温泉水など、自然の恵みが豊富です。
Q. 移住に関する相談窓口や情報提供の方法はありますか?
垂水市企画政策課地域振興係が相談窓口です。情報提供は、市ウェブサイト(市ホームページ/移住・定住)、Facebook(水産商工観光課)、LINEで行っています。
まとめ:垂水市で始める、桜島を望むゆとりの移住
鹿児島県垂水市は、手厚い助成事業や充実した子育て・高齢者支援、そして桜島を望む豊かな自然が魅力のまちです。
経済的なメリットに加えて、温かい地域社会と便利で暮らしやすい生活環境が整っており、安心して移住・定住できる環境が整備されています。
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